─ 宿・入り口 ─
[その場の状況に思い切り眉が寄ったのは、団員と揉めていたのが気遣う対象たちだったから。
団員の気持ちの毛羽立ちの酷さに、状況の切迫を感じたから、というのもあるのだが]
はいはいはい、そんなに騒ぎ立てない!
君ら、じー様のやり方を踏襲するのを選んだんでしょ?
それでもって、じー様は容疑者だからって当たっていい、とか言ってた訳ですか?
[死した団長を使うのは気が引けなくもないが、団員を黙らせるには、これが一番効く、というのもわかっていた。
これで矛先がこちらに向けば、この場は何とかなるかな、と。
そんな事を考えていた所にやって来たヘルムートが、団員に向けた問い。
返された答えに対する言葉の意味は、最初はわからなくて]