[ヘルムートもまた揺るがない。少年を厭う様子も見えないのが少し意外ではあったけれど]僕は......[何を望むかと、どこまでも静かな声が問う>>47吸い込まれるような深紫は、やはり美しくて......その美しさが辛いとでも言うように、少年は初めて彼から目を逸らし、まだ荒れて暗いいろの海へと視線を向けた]僕は、ここから出たい。[閉ざされた、この場所から、と、絶望の色を瞳に浮かべ、呟いた*]