いやっ!おかーさんじゃないっ!
[感じたそれは、自分に聞き取れた、流れてきたそれは…、
自分の知る母親の姿をした何か別のもの。
すぐに離れようとした体をつかまれる]
「何を言ってるのこんなときに」
「よっぽど怖い目にあったんだな。お父さん達と一緒にいればもう大丈夫だぞ」
[なだめようとする、両親から動揺の色が感じ取れる。
それはやっぱり、自分が困らせたりしたときの両親からいつも感じるものではなく、知らないもの]
離してっ!離してーーっ!
おかーさんとおとーさんをどこにやったの?
[PSMという言葉を思い出す、のっとるとか言ってた]
PSM?PSMとかいうわるいあんどろいどなの?
[その言葉と騒ぎを聞いた回りのまだ動けるものが、こちらに意識を向けるのにそう時間はかからず……]