―― ひ ッ、[喉奥で引っ掛かって、悲鳴になりきらなかった声の代わり。抱えていた本が落ち、衝撃でばさりと頁を広げる。それは昨晩“幼馴染”に問われて>>48差し出したもので、偶々開かれた部分はその幻燈歌の記述がある部分。そちらに目を向ける余裕は、今の娘には残念ながらなかったが]な 、 な…… ?[それでも第一発見者の陰に隠れて、見えているのはまだ遺体のほんの一部。故に恐怖よりも困惑が強く。後から来て玄関の外へ行く人>>54に釣られるように、一歩、二歩と外へ出た]