[アーベルの呟いた言葉はこちらの耳にも届き。伝承と合わせて呼ばれたと解れば、小さく頷いた。ユリアンからまじまじと見られれば、気味悪がられはしないかと内心怖くなって目を閉じて。アーベルの大きな溜息が聞こえれば小さく身体を竦ませたものの、ぽんと頭に乗せられた手と続いた声を聞けば緊張は緩く解けた。手を繋いだままのゲルダからも頑張ったね、と言われれば微笑みを返して。]…うん。ありがとう、ベル兄。ゲルダ。