─中庭・『世界樹の仔』傍─
[トリスタンに頭をなでられるとその姿を見上げながら]
私ももう、子供じゃないんですけどね…。
[言いながらもされるままにしていた。トリスタンに限らず自分はその容姿のため、そういった扱いをされることにもはや慣れていた。
頭をなでられたままディル導師の方を見ると、瞳を伏せる様子に若干照れの混じった笑みを浮かべて]
ディル導師、私はむしろ嬉しいくらいです。ディル導師が……
[言いかけたところで、ふと、何か違和感を、感じる。
少しの間、考えて、出た答え、世話の意味、ヴィターのにやにやは増して、意味ありげにぽむりと肩を叩かれた]
私に、頼って、くださるのが、力に、なれ、るのが…。
[一瞬でも妙に浮かれたりとか、一人勘違いしてた恥ずかしさとか、寂しさとかいろいろ入り混じって声は途切れ途切れに。
それからしばらくは俯いて言葉も少なく、対するヴィターはヒュレストと楽しそうに笑っていた。
宙から飛び降りてきた少女にも言葉少ない挨拶をするだけに、ヴィターは一人興奮をしていた]
「親方っ!空から女の子やっ!」**