「そういえばさー」
[話題が変わったのか。頭上からひとりの声が振ってくる。
見上げるようにして「なに?」と、尋ねると、
彼の口から続きが紡がれる。]
「一年のとき同じクラスだった中務って知ってるだろ?
あいつ最近来てないらしいぜー、学校にさ」
[「サボって何してんだろうなぁ? 学校楽しいのによ〜」
学校大好き(というより部活が楽しみで仕方がないらしい)
彼は、信じられないといった口調で心配そうに言葉を紡ぐ。
すぐさま「楽しいのはお前だけだ」と、ツッコミが入る。
そのやり取りにどっと笑いが沸く。僕も、笑う。]