[視線を周囲に巡らせると、医師の男の姿があった。自衛団員が、彼の手を捕らえる。一連のやり取りを眺め、団員が距離を取ってから近付くと、丁度、落とされた呟きが耳に入った]そりゃ、気持ち良かったら、まともな人間とは言えないでしょう。[そう返すアーベルは何方に感じているのか、傍目には読み取り難い。何があったのかを問い、返る答えを、腕を組んで聞く]