― 1F非常口 ―
[表情は険しいまま。胸中では、何故自分ではなかったか―――そんな憤りが渦巻いていた。
ユウイチロウがこちらを向いて、言葉を詰まらせれば近づきその肩を叩いた。]
…とにかく、高峰を連れて行くぞ。
ここに置いておくわけにもいかんだろう。
[だが何処に、と一瞬思案。
これから起こる事、怪我人が出るような事態が起こりえる事を考えれば、保健室は使用したくなかった。]
宿直室へ行くぞ。あそこならいくらか横に出来る場所も布団もあるじゃろう。
川島、すまんが職員室に行って鍵を宿直室まで持ってきてくれ。
[頼むとハルヒは了承し、一人離れ職員室へと向かう。
ユウイチロウが申し出なければ、ヒビキを運ぶ為その遺体を抱きかかえようとした。]