― 主の寝室 ―[背後で悲鳴が空気を裂いた。間を置いて広がるざわめき。駆け廻る足音。全てが何処か遠かった][普段あまり荒げることをしない声。突発的に酷使した喉がじりじりと痛んで、けれど止められずに][呻くかの声に割り入った、明確な自身を呼ぶ声>>37。止めなかった為に荒れ震える呼気をひとつ吐いて、視線を上げた]……私、は。[上手く言葉にならず、首を振る。もう一度、息を吐いて]……ああ。危険だと、伝えないと。