―屋敷の中―
[カルメンを抱えて、彼女が使っていた部屋へと運ぶ。
どこかわからなかったから他の部屋まで覗く羽目になり、途中でライヒアルトの亡骸を見て目を伏せた。
部屋を探し当てたなら、他にならって床へと降ろし、手を組ませて簡単にシーツで包んだ。
こうして見ると人と変わらないのに。
そんな素振りも見せていなかったのに]
でも、これでもう君は、誰も殺さずに済むんだね。
[生き延びて欲しかった、だけど、これ以上殺して欲しくもなかった。
結局は、これでよかったのかもしれないと、そう思わなければやりきれないから]
おやすみ、カルメン。
[最後に残すのは、感情を抑えた声、一つ]