[犠牲者の件、ブリジットの言葉の真意、他の被害について――幾らか質問を投げ、話を聞きながら俯き加減になり思考に耽る。
ややあって、ゆるりと顔をあげた]
……ねえ、先生。
敵が明白になったら、貴方なら如何しますか。
或いは明白にならず、それでも、
行動を起こさねばならないとしたら。
己がそうせねば、愛しいもの身が、危ういとしたら。
[脳裏に過るのは、語り継がれる伝承。
人の醜い部分など御伽噺には語られないが、綺麗なものではなかったのは、容易に想像がつく。
起こさなければいけない行動とは、何か。
*答えを待つ間、白猫は、白金の眸で見詰めていた*]