[着地と同時に部屋から部屋へ、眼前を奔る一筋の。
その操縦士が狙うのは]
…あ、
[咄嗟に朽葉色が先を見る。
視界に入っていた筈なのに認識できていなかったのは失態だが。
この状況で回避などの余裕は無い。となれば防御に回るのみ。
爆発から庇うのは視界確保の為の瞳と剥き出しの急所、首]
……っい、痛ー…
[壁に叩きつけられた背と庇った為に火傷を負った腕]
[相手の姿は既に無い。舌打ちをひとつ]
[見えない以上、命中率などあって無いようなものだが。
片手を振って相手の消えた部屋の入口に20の短剣を生み出した。
相手が何処にいるかなどわからないが、それでも短剣は室内へと飛び込んでいく]