─ 黒珊瑚亭 ─うん……色々、びっくりした。[大変だったね、というユリアン>>51に、こく、と頷く。唐突に色の失われた世界を思い出すと、亡骸を見た時とは違う恐ろしさが感じられて、微か、肩が震えた]……ん? なに?[名を呼んだ後の、首を振る仕種。内にあるものの目覚めを自覚しつつも、それが何かの認識にはいまだ至らぬ娘は、それが口止めとはすぐに思い至らず。けれど、強いて思い出したいものでもなかったから、それ以上は口にする事もなく。刻限伝える自衛団の通達>>40に、小さく域を吐いて、目を伏せた。**]