[闇夜槍の目的は牽制。精霊の片腕を持っていけたなら、それは上出来と言えた]
……って、おい!
[ふ、と視線を移した先。
激突する雷撃と火炎の在り方に目を見張ったのが、そのまま隙となった]
『……アル、来ている!』
[漆黒の上げる声に飛来する気配に気づくも、遅い。
ルーンを用意する暇もなく、ただ、無地のカードを叩きつけて勢いを削ぎ、避けようと試みるが、僅かに及ばず左の肩に氷を纏った水球が叩きつけられた]
くっ……効いた。
[天衣の護法の干渉もあり、ダメージは抑えられてはいるものの、衝撃はしばし、動きを妨げる]
とはいえ……とまって、られねぇ。
[ナターリエの状態的にも、自分的にも、長期戦は不利。
そんな事を考えつつ、白の上に紅を零す]