─ →2階 個室E ─
[階段を上り自室と定めた部屋へと入って。
運び込んだ荷物をそのままベッドの上へと投げる。
その中から先ず取り出したのは、やはり煙草だった]
……ったぁく。
まぁ、心配すんなって方が難しいか。
[火をつけた煙草を吸いながら零したのは、再び目に入った子供からの手紙に対してのもの。
もう直ぐ独り立ちする、年長の1人からのものだった。
「信じてるから」、たった一言だけの手紙。
荷物を纏めている間しか時間が無かったから、悩んだ末にそれだけを書いて寄越したらしい]
…何も無きゃ、直ぐに帰れるさ。
[希望も込められたような言葉。
それが打ち破られるとは、今は知る由もなく]