─中央部・廃墟─
[驚きを含むカルメンの声。意表を突くことには成功したらしい。自分の得物は元々影。銃身も銃弾も影より作られた。故にこのような変化は容易に行えるのだが、銃弾からこのように変化するなどと予測出来る者は少ないだろうか]
真正面からでは面倒そうですので。
別の手段を取らせて頂きましたわ。
[窯を振り上げた形で拘束されたカルメンを見やり、鶸色を細める。拘束が間に合わなければ避けることも出来ずに切り裂かれていたのだろうが、自分に軍配が上がったらしい]
勝負あり、でよろしいかしら。
[ごり、とカルメンの額に押し付けるのはショットガンの銃口。先程地面へと銃弾を放った時の余熱が残っている]