あれ?[ここでようやく右膝に巻かれている包帯に気付いた。つまり全く気付かない内に手当てが終わっていたということで。痛みも感じなかったのはライヒアルトがしてくれたおまじないのおかげだろうか。ゲルダがくれたハンカチとミリィが父の欲しがっていた画材を届けてきてくれたことが嬉しかったというのも大きいかもしれない。ただ単純に鈍いだけ─ではない、と思う。]