ボクが、運ばないと…… 響が起きた時、――…[高峰響であれば佑一郎に運ばれたなんて聞けばきっとイヤな顔をするだろう。彼の反応を見るのが愉しくてよくからかったりもした。ずしりと重い身体は意識がない証。徐々に失われていくぬくもりは――]――…響。[認めたくないのに触れた一つ一つが彼の死を表している。きつく寄せられる柳眉。堪えていた涙が一筋、頬を伝い落ちた]