─翌朝・酒場─
[起きた時間はいつものように。客足が無いのが分かっていても、常の行動は崩せなかった。カウンターで溜息に似た息を吐いていると、酒場の扉が開いた。そこに居たのは血に濡れたヴィリーと、抱えられたゲルダの姿]
ヴィリー、おめぇその格好…。
[どうした、と問う前にヴィリーからゲルダが殺されたと聞かされる。人狼がまだ居る、と。瞬時に表情から色が消え失せた]
……まだ、居るか。
一匹じゃ、無かったんだな。
[可能性として考えてはいたが、これ以上起きて欲しくは無いと言う希望も少なからずあって。声にはやや落胆の色が乗る。ゲルダを寝かせる場所を、と頼まれると少し悩んでから、リッキーにダーヴィッドが使っていた部屋を空けて来るよう指示した。支度が終わればリッキーがヴィリーを呼びに来る]