[それは確信。かのひとは人狼だ。湧き上がってくる寒気に布団の端を手できつく握って、どうにか身体の震えを堪えようと試みる。優しい修道女だ。頬を撫でてくれた手の温かさ>>42を覚えている。教会で仰ぐ慈母のようですらあった。そう思うのに───頑として、確信は揺るがない。シスター ナターリエは人狼だと。疑いを差し挟ませぬ確信が、事実の重みで胸に迫るのだ]