…――さて。
いつ。俺が、嘘をついたっけな?
[ゆるりと、首を傾ぐ。金の合間から微かに笑みが零れた。
リンッ、と。高く弾き奏でる韻に応じて。
地へと突き刺さったままの内、二本が銀の軌跡を残して奔る。
足元を襲う鉛を弾こうとするも、速さと威力の勝る銃弾は逸らしきれずに、
軌道の逸れた一つが右の脚を掠める。]
……っ、
[小さく舌打ちを零すも
目の端で、再び向けられる銃口に気付けば
避けるように自らの身体を捻りながら、再び神楽の韻を鳴らした。
対峙する相手の首元に紅を残した白銀が、青年の背後で急転回する。
そのまま、背後から腹部へと向かって]