─ ギュンターの私室→三階廊下 ─
…………ん。
[黒猫の名前>>59に、こくり、と返すのは小さな頷き。
遅れてやって来たオトフリート>>61の言葉にそちらを見やるも、何も言わない──言えなかった。
言葉が引っかかって、どうしていいかそろそろわからなくなっていたから。
だから、一先ずは促されるままに廊下に出て]
……あ。
[ライヒアルトの姿が目に入ると、ほんの少し、表情が緩んだ。
どこかほっとしたような、安堵したような変化。
それを齎したのが、『この人はひとだから』という認識──無自覚の力が齎したものとは、自分でもわかっていないけれど。*]