[こちらにやってきた聖殿の護衛はネロを封印するのだと告げると、有無を言わさず赤い髪の少年の腕を捕らえ、連れて行く。向かう先に儀式の準備はすでに整っており]
待て。……その理由、は?
[連れて行かれるネロを追い、長老に理由を問えば、長老はその特異な思考故だと語る。きれいは汚いと言っていたと。善いものをそのままよしとしないその心に、虚の入り込む隙間ができたのではないか、と。そして翼を失った異端であることも虚に付け込まれる要素ではないかと。
反論する暇も与えられず、ネロは押さえつけられ、封印の言霊が紡がれ始める]