へえ。このボクに疑いをかけてるのか。面白い冗談だね。
確かに、昨夜はちょっと散歩していたよ。
ボクの領地は夜でも結構明るいところが多くて、ここほどキレイな星空は見えないからね、夜空を眺めながらこの近くを歩いていたんだ。
[クスクスと楽しそうな笑みを零して、小首をかしげながらそう話した直後。
すぐに笑みを消して、見下すような表情で男たちを見据える]
ところで。ボクが神父さまを殺すと思ったなら、その動機は?
ボクは、あの神父さまを気に入ってたんだよ。こんな小さな村にはもったいないくらいの方だったからね。
[表情を変える彼女を前にして、男たちは幾分怯んでいるような素振りを見せた。
その様子に、彼女は怪訝そうに眉根を寄せる。
貴族の怒りを買う事を怖れる者はよく見るが、そういう怯え方とはどこか違う気がする]
………ふぅん。まあいいや、どうせすぐに疑いも晴れるだろうしね。
それで、ボクにどこへ行けって?
[どうも、普通の事件とは違うようだと判断して。
もっと状況を把握するには、巻き込まれてみるのが一番手っ取り早そうなので、呼び出しに応じる事にした]