― 広場から黒珊瑚亭へ ―
お腹すいた、って、もー、またちゃんと食べなかったんだ?
[やれやれとため息をつき。
ほらいくよ、とゲルダの腕をひいて黒珊瑚亭へと向かう。
途中カルメンやヘルムートの姿を認め、ヘルムートには誰だろうと首をかしげた。
10年間島にいなかった人を覚えておくには7歳からの年月はながかったようだ。
そんな感じで黒珊瑚亭へともどれば当然のようにエプロンについた砂をおこられて]
アーベルがいたからちょっとはなしかけにいっただけだしっ。
はあい、次はちゃんと気をつける。
それよりゲルダになんかだしたげてー。
[亭主である父親に声をかけつつ、ゲルダを席へと促した]