どうして、と私に言われてもな。[目を見開く少年>>60に、緩く首を傾ぐ。括った髪がさら、と流れた] 彼女は彼女の真実を語った、そこに偽りはない、と。 ……私には、他の考えは出せぬよ。[静かに告げる言葉は、エーリッヒの疑問>>61に対する己が見解でもあり。同時、何か見落としているような気もしたが、それは、傍らに来たクレメンスの宣>>62に、一時片隅に追いやられ] ……そう、言ってもらえると。 大分、気が楽になりますよ。[は、と息吐き漏らした言葉は、多分に本音を含んでいた]