……ん。いこ、クラニア。[短く告げて、立ち上がる。白の炎は、ひとつ揺らめくと扉の向こうに消えた。それを追って向かった先。崩れ落ちたユーディットと、支えるエーリッヒの横を抜けて、室内を覗き込む。唯一見える、色の周りを巡るいろを確かめたあと、目を伏せて]……ダメでしょ、もう。女の子、哀しませるのは、感心しないわよぉ?[ぽつり、と紡いだのは、こんな言葉]