─ 三階/書斎前 ─
──…なんで…
なんで、そんなに冷静なんだよ……っ!
[理解が出来ない。
むしろ理解するのを忌避しているのかもしれない。
僕は見上げたベルナルト>>66の冷静さに不自然さと、恐ろしさを感じた]
こんなの見て、冷静でいろなんて、出来るわけ…!
[ベルナルトからも離れようと足を動かした時、左足に痛みが走って言葉が途中で途切れる。
表情を歪めて耐えるように顔を俯けると、前髪がぱさりと揺れた]
くそっ───!
[思うように動かない足に悪態をつく。
揺れた前髪を押さえて整えてから顔を上げると、捩れた肌はすっかり隠れた。
そんな仕草をしていたから、ベルナルトの眉が寄ったのは見ていない]