─ 庭園 ─
[思い詰めなくていい、という言葉>>58に、更にきつく唇を噛んだのは条件反射。
そうしないと、叫び出してしまいそうだったから。
叫びの代わりに落ちるのは、強く噛み過ぎて切れた事を示すあかいろ。
黒猫が案ずるように、にぃ、と泣く。
運ばれて行く姿を見る事はなく。
イヴァンに問い>>67を向けられると、どうにか口を開いた]
…………ユリさんは。
ひと。
ライヒアルトさんと、ユリさんは、陽のひかりの下に、いた。
[ぽつり、と問いに答え。
中へと促されると視線を落とし、あかに染まった手をじ、と見た]
…………着替えて、くる。
[ぽつ、と落とす呟きは短く。
直後、その場から駆けだした。*]