─ 夜・自宅 ─
[時間はどのくらい経った後だったか。
何かの気配に気付いて眠りからは覚めたものの、まだ身体は眠りを欲している為に視界はぼやけて。
既に夜の帳が落ちていたために室内も暗闇に近く、何かが近付いてきているとは解るもののそれが何かは解らなくて。
ただ、殺気だけは強く伝わってきた。]
────…っ、
[逃げようにも、疲労と恐怖に身体が動かない。
なんとか腕を伸ばし、かろうじて机の上の鏡を掴んでそれを抱いてぎゅっと目を瞑って。
一緒に生きようと言ってくれた幼馴染に、ごめん、と。
心の中で謝った、が。]