橋を…、…?[見に行ったのかも知れない。一縷の儚い望みに自らの誤魔化しを感じながら、上着を引っ掛けて、玄関から外に飛び出した。冷たい風が、雪を白く巻き上げている。ぶるりと震えながら、積もった雪を漕いで橋へと向かう。既に旅人が結んだ布とてないそこに、人の気配はない]