─ 庭園 ─っても、指針になるものがなんにもないんだから。手当たり次第になるのも仕方ないでしょ。[正論とも言うべき言葉には、飄々と切り返していたものの。殺すべきは、という言葉。>>66それに、視線が冷えた。例えるなら、夜の森をざわめかす風の如き冷たさが、青年を取り巻き、消える]本当も何も……俺は、俺だけど?[そこに偽りはない。自身の本質は、常に唯一つだから]俺は俺以外の何かに変わってはいないよ?[変わってなどいない。ただ、最初は眠っていたものが目覚めた。青年の中では、それだけのこと]