―道具屋―
[抑えていた分の反動は大きくて、気持ちは中々静まらなかった。
けれど、支えてくれる手があたたかくて、それが安心できたから。
自分を呼ぶ、別の声が聞こえた頃には、大分落ち着いていた]
……レェ、ねえ。
……うん。少し、話し、してた、だけ、だけど。
[側に、と言う言葉に、小さく返して頷く。
イレーネに頭を撫でられると、にぃ、と目を細めて、その微笑みを見上げた。
笑っている様子が、逆に寂しそうで。
先に言われた事の意味が、改めてわかった気がした、けれど]
……レェねえ。
お代、明日、持ってくる、から。
[何をどう言えばいいのかわからなくて、結局、言えたのはこんな言葉]