―個室―
[何だかんだで、水飲んだりした後部屋に戻ったのさ。
その前に騎士のおっさんが、アイツが結界がまだ解かないって言ってたって言いにきたから、あたいはアイツんとこ行こうとしたけど止められた。うん?
何かちょっと引っ掛かったけど、ホントは王と会いたくねーのもあって、あたいは結局また寝ちまったのさ。頭痛かったしな。
次の日目が覚めたあたいは、やっぱり雪色――白だけど白じゃねぇ、『まだ染まらぬ色』って誰かに言われた色の嫌なあたいになってた。
頭痛いのは少し楽になってんな。格好がこっちだからじゃろか。
今は″まだ″あたいは氷破だけど……ってなんか外うるせーな。何だ?]
お、っ……イヴァン?
[こっそりすこーし、部屋から顔出して見たら、おっさんが誰か探してる感じだ。すげぇ必死になっ……、まさか。]
エーリ…?
[おっさんが探してんの、エーリッヒか!?
って思った察しがいいあたいは、部屋から出てどっか出てったおっさんの後を追ったのさ。
格好?や気になったけど、それどころじゃねーからな。エーリッヒに何かあったかもしんねーし。
でも……なんでだ?終わったなら何でエーリッヒが?]