─河エリア・上流─
……ティ、なんが血ぃだんらだんらしてっけんど?
『複写するのだろう、丁度良いのである』
[逃げ場の少ない河中の石の上。齧られた耳から大量では無いにしろ、齧られたことにより血が流れ出していた。抗議の声を上げたら改めて血を流す手間が省けただろうと言い返された。ちょっと納得いかないが、実際複写には丁度良かったため、直ぐには血止めせず懐から白紙のカード取り出し、耳へと当てた]
えーど、あぃどあぃとば用意しで……ぬぉ、なんがすっ気だんたな。
[もう片方の手でルーンカードを探していたが、ベアトリーチェの様子を見て意識をそちらへと]
水精灵稍微出借力吗?
[精霊魔法の呪を紡ぐと、河面がゆらりと揺れた。そうしながら取り出したルーンカードを一枚、血を付けた白紙のカードへと重ねる]