― 黒珊瑚亭 ― あ、いらっしゃーい。[さっき見た人だ、とヘルムートを見ながら声をかける。 父親とのやりとりでどうやら昔いた人らしいとは知り] 部屋なら空いてますよー。 大丈夫、埋まる事なんて殆どないから![どうどうと言い切ってはならぬ事を言い切って、父親に起こられて首をすくめた] えーと、ヘルムートさん? じゃあ、部屋は二階になるのでー。[名前を呼ぼうとして父親から教えられる。 それに頷いて客室へと案内をした]