― さらに翌日 ―[目覚めるのはやはり早い時間。神に仕える身ゆえ、起きて為す習慣があるからすぐに部屋を出ることはなく、誰かを呼ぶ声>>65を聞くのも部屋でとなった。] ……ん?[昨日の声とは響きが違う。何かあったと思わせる声ではあるが切迫するような音色に思え、眉間に皺を寄せた。部屋を出ようとドアノブに手を掛ければ手首に浮かんだ痣は色と形を昨日よりも鮮明にしていた。袖口を軽く引いてそれを隠し廊下に出る。]