[銀の輪が戻る間に、紅のドレスに飾られた生花に触れる。
瑞々しいその花弁の色彩もまた、ドレスと同じ紅]
自分を護るだけでは勝てませんけれどね…。
[だからこそ手にするのは、最大にして最愛の武器]
うふふ。それなら私も特別仕様でお相手しますわね。
――…Fleurir
[叫ぶ少女とは対称的に、娘は囁くように。
数輪の紅が花弁の形となり、多方向からエリカを迎え撃つ]
…っ、きゃっ。
[咄嗟に膝を落としたけれど、それでも左肩から上がる血飛沫。
距離を詰められてはならないと、森の方角へ駆け出し。木々に触れ伸ばす枝で、相手に勢いをつけさせまいと]