― 聖堂への道 ―ご心配をおかけしました。[借りていた青年>>72の手を離し、肩やスカートについた雪も払おうとする。指先も足先も冷え切っていて感覚は薄い。けれど今は特にどこも痛くないから、もう一度こくりと頷いて。見たことはあるけれど知らない顔を改めて見つめ、どこかで名前を聞いたことがないか記憶を手繰りながら小首を傾げた]