― 保健室 ―
[春が未だ蛍子に好意があるのを感じていたから
気を利かせるつもりだった、が。
蛍子からの言葉には少しだけ困ったような貌をして]
ボクは――…
目覚めた時、蛍が傍に居てくれたら嬉しいと思うよ。
[ポツと呟き眠る春へと視線を向ける。
聞こえた蛍子の返事に小さく頷いて]
変なのは最初からだけどね。
LiG関係者に教えた事のない携帯のメアドに招待状が舞い込んで
オフ会当日、会場には企画者も現れずそれが誰か分からないまま。
明かりが消えたのも、一台だけついてるパソコンも、
――…ま、そう思えば響が不機嫌になるのも当然か。
大掛かりで性質の悪い悪戯、なら、まだ良いんだけど。
[不安げな色を認めれば彼女の髪を撫でようとそろと手を伸ばした**]