─外・廃墟中央付近─
[尤も嫌いな人種に負けた。その事実がだいぶ痛いのか、噛み付かんばかりの勢いでカルメンを睨み上げた。]
煩い、俺は…オンナなんかじゃ……
『んーんー、とりあえず俺はノーコメントしとこっかな!言うと旦那が怒るし。
あ、性別複雑化してんのは呪いのせいじゃーないよー。
そもそも呪いだって…』
グリズっ…!
[物言いから、どちらよりかは知れるだろうか。
それ以上言えば殺すといわんばかりの勢いで主が制す。
負けん気ばかり強い主に、剣は軽くため息ついた。]
『はいはいもう喋んないのー。魔力切れして息すんのもきっついくせに。
姉さん強いねぇ。カーックイー。何てったっけそれ。アエーシュマ?いいもん見せてもらったー。』
[剣の方は負けたというのに、至極暢気に紐をゆらゆら揺らしていた。]