「どうも、力が揺らいでいるようだな。お守り代わりにこれを持っているといい」[他には聞こえぬような声で囁きながら、ベッティに黒馬の鬣で編んだ細い腕輪をそっと差し出す]「空をも駆ける天の気を持つ馬の鬣だ。其方が常に天馬の如く自由でいられるように」[言葉通り、腕輪は天聖の気を帯びている]