[鈍いながらも働き出した頭で次の行動を考えていると、ギュンターが屋敷から出てきた。
彼もまたオトフリートの声を聞いて駆けつけたらしい]
じっちゃん、これ…。
[ギュンターは厳しい表情のまま、歌い手の遺体に近付き検分を始める。
何かを悟ったらしいギュンターは、検分が終わると表情を崩さぬままに、広間に滞在者を集めるよう告げてきた。
歌い手の遺体はシーツに包み、雪の上で一時安置するようにとのこと。
室内に安置場所を確保出来たなら、そちらに移動させる心算のようだ]
……じっちゃん、何か知ってんのかな。
[ギュンターが屋敷へと戻った後、それを見送る体勢でぽつりと零す*]