……人、狼。
[これが人の手で、力で成しえるものとは思い難かった。
なれば、と思考は自然、そちらへ流れる]
……もし……受け入れて、いれば……阻めた?
[無意識、零れ落ちるのは答えを求めぬ、そして得られぬささやかな疑問。それは、すぐ傍のヨハナに届いたか]
とに、かく。
このままには、しておけない……。
[団長も、それからヨハナも。
けれど、自分だけではどうにも手が足りないから]
……俺、みんな、呼んでくる、から。
[小さく告げて、歩き出す。
途中、同じように悲鳴に気づいてやって来た者と行き会うなら、見たものを告げ、詰め所へ行く、と伝えるが。
女性や子供に対しては、「見るもんじゃない」と押し止めるくらいの余裕は、一応残っていた。**]