[少女の告白>>74にも、紅の瞳は揺れる事無く。僅かな沈黙を経て、笑うような唸り声が、落ちる]……12年前、親父とお袋が、似たような事、言った。獣を宿していようと──血の繋がりがあろうとなかろうと。俺が自分たちの子である事に代わりはない、と。だから、殺すのも、殺させるのも、嫌だ、と。[ぽつり、ぽつり、と。始まったのは、昔話]……で、その果てに。俺は、二人を、喰らった。[小枝の鳴る音>>75は、耳に届いていても。獣は、そちらを顧みない]