[深めの呼吸が繰り返される。ソファーの背に凭れるオリガの胸が呼吸のリズムで上下する。眩暈は、もう感じない。案じる言葉を紡ぐサーシャ>>68を近く感じる]――…ありがとう。私よりも、サーシャさんの、左足。痛くありませんか?私なんかの為に、無理はしないで。[ぽつりぽつりと吐息の混じる声を向けた。まだ朧気な視界の中にサーシャの隻眼が映り込む。ふっと影が落ちて、額に何か触れるとその温度に、心地よさげに目を細められた]