「調子悪いなら夜シフト変わるよ? そのかわり次の土曜日に朝から入ってくれれば。むしろお願い」[茶髪のアルバイト仲間が笑いながら言う。コンサートの準備に時間を掛けたいとか何とか話は続く]分かった。じゃあ交代して。[特に体調不良なわけでもなかったが受けることにした]「それで、話変わるけど。白井先生の新刊が…」[彼女は同じ作家の童話ファンという共通項もあったから。仲の悪くないバイト仲間の都合は聞いてあげてもいいだろう]