[「よくやったよ」 褒められたことじゃない。「ごめんな」 何故謝る。「能無しだな」 そんなことは───][それぞれの言葉に思うところはある。けれど、それらの思いは口から出ることは無く、代わりに突いて出たのは] ───…… まだ酒の匂いしてんな、お前。[そんなふざけた一言。しかし紡ぐ声色はいつもの硬さが無く、緩く笑うような気配さえ載っている。あぁ弱ってんな、と自分でも分かるほどの声の弱さだった]