─ 聖堂への道 ─
[湯治客への感謝。
それを述べる時には表情も多少は和らいでいたことだろう。
表情の変化が少ないと良く言われるため、どこまで伝わったか定かではないが]
君も、聖堂へ用か?
[柔らかな微笑み>>76への問いかけ。
この道を歩くと言えばそれくらいしか無いため、問いと言うよりは確認に近かった。
それからイレーネへと名乗る>>77のを見て、あぁ、と小さく声を零した]
礼を失したな。
マテウス=ヴァルトベルクと言う。
……そうか、君は毎年この時期に湯治に来ていた子か。
[名を聞いてようやくそこに思い至る。
彼が最初に湯治にやってきた時、随分と幼い子が湯治に来ていると少しばかり噂になっていたのを思い出したのだ。
その時聞いた名がアーベルと言うもの]